仮想通貨、という言葉はよく経済に関するニュースなどで聞くことがあります。が、実際に取引したことのある人でなければ、仮想通貨がどのようなものかはまだ知らないのではないでしょうか。
仮想通貨という概念が誕生したのは、1995年のアメリカでのことでしたが、当時は概念にとどまり、2000年代に入ったのち、電子マネーの普及とともに仮想通貨も頭角を現すことになりました。
仮想通貨と電子マネーとの違い
仮想通貨において、まず理解しておかなくてはいけないのが、Suicaなどの電子マネーとどこが違うのかという点です。
それを説明する前に法定通貨の説明が必要になります。
法定通貨とは、簡単に説明すると、日本では日本銀行が発行する日本銀行券、いわゆる紙幣と造幣局が製造し政府が発行する貨幣のことで、強制通用力を持つ通過のことを言います。
電子マネーと仮想通貨の決定的な違いは、法定通貨への換金が可能かどうか、という点です。
電子マネーは、法定通貨に換金することは出来ません。しかし仮想通貨は法定通貨への換金が可能です。しかも、日本円で仮想通貨を購入し、換金時にはドルにすることもできます。この取引は取引所で行われます。
この取引は外国為替の取引に似ています。FXを経験したことのある方ならすぐに理解できるのではないでしょうか。
仮想通貨を支えているもの
仮想通貨は法定通貨と異なり、その価値を保証してくれる基盤を持っていません。例えば日本円という法定通貨はその価値を日本という国が保証していますが、仮想通貨は国などの保証がありません。
こう聞くとそんなものが取引のツールとして通用するのか、と思うかもしれませんが、仮想通貨を成立させているのは、仮想通貨の取引に係る強固なセキュリティ技術への信頼なのです。
仮想通貨の先駆者、ビットコイン
仮想通貨として世界で初めて市場で取引されたのは『ビットコイン』です。
2009年についた1ビットあたりの初値は1ドルに満たない金額でしたが、2016年には1ビットが600ドルを超える価値に跳ね上がりました。
つまり、2009年の初値でビットコインを大量に購入しておき、しばらく寝かせておくだけで価値が急上昇したわけです。
このことが仮想通貨の価値を世界中に知らしめることになりました。
仮想通貨はビットコインだけではない
仮想通貨の先駆者だけあって、仮想通貨=ビットコインというイメージが強くありますが、ビットコインの価値の上昇に従って、ビットコイン以外の仮想通貨もどんどん市場に登場してきています。
ただし、2017年現在において仮想通貨は、便利な金融ツールとしての側面よりも、金融投資商品としての側面が大きくなっていますので、仮想通貨を購入する時には、どの通貨が使い勝手がいいのか、どの程度のリスクがあるのかなどを事前にしっかり理解しておかなくてはいけません。